7月28日(土)新宿南口高島屋前で山本孝史氏の街頭演説があった。今までにも秘書の方からいついつ街頭演説があるので・・・と、ご連絡を受けていたが、時間的にまったく行けるような状況ではなかった。
私は、特定の政党を応援していたつもりは決して無い。私が応援したのはがん患者本人なのだ。がん患者がその人らしく生き切るその姿を私は、どの患者さんにすることと同じように応援しただけだ。
単身赴任中の夫が帰宅し、もし27日(金)に街頭演説があるなら、『僕がお母さんに代わって応援に行く。』と、申し出てくれた。夫は、私のブログを見てくれており、山本議員に会ってみたいと思ったようだ。
しかし、28日(土)の最後の街頭演説の為に体力を温存するので、27日(金)は行わないことを知らされる。28日土曜日なら何とか、段取りをつければ家族4人で応援に行ける。二人の子どもに連絡を取り、(2人とも学生だが有権者)新宿でお夕飯をとってからその演説の場所に行く。
10メートルくらい離れたところに、大きく、力強く、はち切れそうな声で、やぐら台から高々と演説をしている立候補者がいた。更に大勢の支持者が動員されびっしりと一塊になっていた。その勢いは、山本陣営の演説をまるで掻き消すかのようなMAXの音声だった。
一方、山本議員の沿道には、その1/10にも満たない応援者がであった。動員ではなく、一人ひとりが山本議員を心から支援し、見守るような優しさと温かさに包まれていた。
大きな声や派手なパフォーマンスはいらない。山本議員にしか聞こえない命の声や、山本議員にしか見えない弱い人たち。山本議員しか取り上げることの出来ない方たちがいた。
私は、その日の午後、山本議員に対して応援のリレーマイクを握って欲しいと頼まれていた。快諾し、短い言葉を考えていた。丸暗記も出来ていた。準備万端整っていたはずだった。しかし、私の番にマイクが回ってきた時、私は自分の能力も顧みず、その瞬間に欲の芽が突き破って現われた。準備した以外の思いついたことをしゃべってしまったのだ。
素人がそんなことをするものではない。でも、私はやらかしてしまった。茫然自失とはこのことで、私らしいと言えば私らしいが、申し訳ないほどシドロモドロ取りとめも付かぬ応援となってしまった。
後に続く方々は、きちんと理路整然と立派に応援されていた。穴があったら入りたい心境そのものだった。それも、まん前にいる夫が両手の平を上に向けて上下して私にボディーランゲージを送っている。それは、もっと声を大きくという意味だったらしい。然し、舞い上がっている私は、顔を上に向けろと言われていると勘違いをし、私は、トンチンカンにもあごを上に向けて最後までしゃべった。
新潟から応援に駆けつけた女の子もいた、交通遺児だったその上この中越沖地震で祖父母の家が倒壊した・・ということを語っていた。その女の子たちが、山本議員のサインを腕章に書いてもらおうと話しているのを夫は耳にした。
病身を押して演説されている痛々しい姿を思い、夫は、こともあろうにその女の子たちを制止してしまった。後でその話を聞いた私は、『サインをするしないは、山本議員が考えることでどうしてお父さんがそんなお節介をしたの!』と、苦言を呈した。夫は、反省していた。
私は、前述した通りの失態で、山本議員の30分の演説は、まったく頭に入っていない。しかし、山本議員の言葉がひとつだけ脳裡に焼きついている。それは、『私は、当落よりも命のキャンペーンが出来たことを心から感謝している。』という言葉だった。
7月6日にお会いした時よりも更にお痩せになり頬もこけた。その時壇上に立たれた際には、酸素吸入を直前にはずされていた。しかし、投票前日の街頭演説では、その間も常時酸素を欠かせなかった。まさしく、『命をかけて命を救う。』その公言どおりのお姿に、夫は涙を流した。
二人の子どもも、真剣に聞き入っていた。そして、二人とも共感する部分では惜しみない拍手を送っていた。演説が上の空だったのは、私だけだった。半ケツどころか、全ケツのストリート系の次男は、しっかり何かを心に感じたことだろう。こんな国会議員がいることを知ったことは、二人の子どもに素晴らしい人間教育の場となった。
比例区、ギリギリ最後の一人として山本孝史議員は当選した。彼は、自分の身を削りながら酸素を吸入しながらそして這いながらでも、我々の声をしっかり国会に届けてくれるだろう。演説後、どっとTV局の取材陣が取り囲んだ。嫌な顔一つされることなく、インタビューに答えておられた。どんなにお疲れだったことだろう。夫は言った、『こんな素晴らしい国会議員がいることを、僕は初めて知った。』と・・・。
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