以前よく私は、国立がんセンター中央病院や癌研有明病院のセカンド・オピニオンにお付き合いしていた。その時のことは、このブログでも折に触れ発信したと思うけど、何だかどうにも釈然としなくてまたしつこく、したためようとしている。
医師のプライドによって、患者は特に、地方の患者は、都心では当たり前のようながん医療を受けられない。はて?っとお思いのことと思うが、ことの成り行きはこうである。
地方のセカンド・オピニオンに来られた方にがん専門病院の医師が薬剤などの提示をする。それを地方の患者は、通院している病院に持ち帰る。ところが地方の医師は、その返信通りに患者に治療を施さない。
何のためのセカンド・オピニオンかと思う。医師のプライドが許さないらしい。信じられないけどそういうことを私は2人ほど知っている。
がん専門病院の医師が、『それでは、院長先生にこちらから、きちんと都心と同じような治療を患者に施してもらえるように頼みましょうか?』と言っても、地方の患者は、『それでは自分の主治医の立場がなくなるので、いいです。・・』・と、言う。
わざわざお金をかけ、転移をした体で上京した意味がないと思うのだが、現実はもどかしい。こういうこともあった、癌研緩和ケア外来でのことである。
部長の向山医師が地方の患者にこういった。『私は、いくらでもあなたの掛かっておられるお医者さんにお教え出来ます。ですから、その医師からお電話さえ頂ければいいのです。でも、地方の医師が私にモルヒネなどのことを尋ねることは、まずないでしょう。
お電話下さいと言っても医師のプライドでありません。だから、あなたに私の携帯のアドレスをお教えします。そこにあなたの状態を書いて下さい。それに私が、答えます。それをあなたの医師に見せて、同じようなペインコントロールをしてもらって下さい。地方から東京までこの癌研に痛みのコントロールを受けに来ることは、まず不可能です。』・・・と。
医師のそのプライドは、一体どこから来るのだろう。たとえ面識がなかったとしても、専門病院の医師が電話で問いあせて下さいと言われており、尚且つ、患者が自分の家族だったらどうだろう。
医師のプライドなどかなぐり捨てて、身内の患者を救う為に必死に電話するだろう・・。そもそも医師になったのは、患者を救いたいという純粋な気持ちがあったのではないのか・・と憤りすら覚えたりする。
シャロームの会員さんで、昨年4月に召天された方は、国立がんセンター東病院からある病院にヘッドハンティングされた医師と一緒に新しい病院に移った。
新しい病院の諸事情で、肝臓転移が分ってもすぐに治療が開始できなかった。彼女は、『それでは、国立がんセンター東病院に紹介状を書いて下さい。そこでまず治療を受けたいです。そして、病院が整ったらまた帰ってきます。』と申し出た。
医者の返事は、『それは、私のプライドが許しません。あなたの近くの病院に紹介状を書きましょう。』と、手渡された。近くの病院で検査をしている間に容態が急変した。そもそも肝臓転移は無治療のまま息を引き取った。 肝臓転移が発覚してから一ヵ月後であった。
信じられないようなことが医療現場では起きている。ご遺族が何も問題視されないのだから私がとやかく口を挟む筋合いの物でもない。
でも、釈然としない。人の命が軽視されているようで私は憤りすら感じる。がん患者は、しっかり勉強し最期はどこで看てもらおうとしているのか、っということさえも視野に入れた腹積もりをしなければならない・・と私は思うのである。
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