2017_07
09
(Sun)20:42

★素晴らしい記事だから、是非、読んで欲しい!記者の目:小林真央さんからの「伝言」=三輪晴美(生活報道部)

記者の目
小林麻央さんからの「伝言」=三輪晴美
(生活報道部)
亡くなる直前までブログで発信を続けた小林麻央さん。6月20日の最期のブログでも笑顔だった
 

がんへの理解進めたい

 先月23日、フリーアナウンサーの小林麻央さん死去のニュースが日本を駆け巡った。34歳。歌舞伎俳優、市川海老蔵さん(39)の妻として、2人の幼い子どもの母として、光り輝く人生を歩んでいたさなかの旅立ち。

伝えられる優しさや強さ。麻央さんが生きた軌跡は語り継がれるだろう。

 しかし、同じ乳がんで進行度が最も高いステージ4を患う者として、麻央さんをただ賛美し、感動的な物語に仕立てる風潮には疑問を覚える。

がんという病への理解が進まず、患者が抱える問題が置き去りにされる気がするからだ。

 麻央さんの病に関する報道には、違和感を覚えるものも多かった。例えば昨年10月、麻央さんがブログに「ステージ4だって治したい」と書いた時は、メディアで「ステージ4」の文字が躍った。その言葉が「死」を連想させるからではなかったか。

 がんはいまだ「悪」を象徴する言葉として使われる。「学芸員はがん」という大臣の発言は、患者をも侮辱しているに等しい。

さらに「ステージ4」に対する偏ったイメージ。進行がんでも、医療の進歩で「がんと共存」できる時代になってきた。

私は9年前に告知された際、骨に転移したステージ4だったが、今も治療を続けながら普通に暮らしている。

一方、進行の早いがんは数カ月で死に至る場合もある。がんは部位や人により百人百様だ。ひとくくりで語られることで見えなくなるものは多い。

がん患者の生きづらさは偏見からくるものも多いが、それをメディアが助長してはいないか。自戒を込めてそう思う。

誤った情報に惑わされないで

 著名人のがん報道では、誤った知識が流布しがちだ。湘南記念病院乳がんセンター長の土井卓子医師はテレビ出演も多い。

ひとえに「正しい情報を伝えたい」との思いからだ。「乳腺は専門性が高い。テレビで一般の内科や外科の医師の解説を聞き『違う』と思うこともしばしばです」

 麻央さんは、がんと診断されるまでの自身の対応に悔いが残ると告白していた。だが、治療の経過は明らかにしなかった。

ネットでは「他の患者のためにも明かすべきだ」との声もあったが、がんは個人差が大きい。1人の症例では治療効果が判断できず、また誤解を生むことにもなる。

 そして案の定、「検診」を促す声があちこちから聞こえてくる。麻央さんが30代だったことで「若い人も検診を」と呼びかける芸能人も多い。

しかし、乳がんのマンモグラフィー検診は、40代以降しか有効性が証明されておらず、20~30代の検診は不利益が多いと分かっている。

例えば「過剰診断」により、不要な検査や治療を受けることにもなるからだ。

 最近、芸能人の乳がん公表をきっかけに検診希望者が殺到することがあり、「現場が混乱する」と話す医療関係者もいる。

問題は、そのことで本来、検査・治療を必要とする人の受診が後回しになることだ。いたずらに検診を促す発言は控えてほしい。

 ただし「遺伝性が疑われる場合は別です。また、しこりなど自覚症状があれば外来の受診を」と土井医師。若い人はがんの発生頻度が高くない。「受けるなら、人間ドックでの検診を勧めます」

与えられた時間、懸命に生きる

 麻央さんのブログは、同じがん患者なら自らを重ね合わせて読んだだろう。私が最も胸が詰まったのは今年4月の書き込みだ。

痛みが強く、母に背中をさすってもらいながら2人で泣いたとあった。私も同じような状況で、「いっそ2人でこのままマンションから飛び降りたい」と思った。

母は背中で泣いていただろう。当時のことがよみがえり、切なさに涙があふれた。

 「痛々しくて」途中で読めなくなったという人もいる。5年前に乳がんの手術を受けた東京都内在住の女性(39)は「『あんなふうに頑張れない』などと読むのをやめた患者仲間が少なくない」と話す。

気持ちが分かち合える同病の仲間の存在は大きいが、麻央さんの立場ではそれは難しかったかもしれない。ゆえに「ブログでつながりたかったのでは」と女性は話す。

 「治療に専念すべきだ」という声もあったが、がんは安静にしていればいいという病ではない。最期を予感する患者にとっては「いかにして自分の気持ちを支えるかが重要。そのためにブログを書く人もいるのでは」と土井医師。

麻央さんと同じく「経験を人のために役立てたい」と心を奮い立たせる患者も多い。「人生のゴールを前に、吹っ切れたように強くなる人もいる。長年、患者から教えられることばかりです」

 私自身は昨年暮れ、骨のがんが広がり座骨を骨折した。検査結果には、がんの「再燃」とあった。それでも今は生きている。

ステージ4でも生き続けているのは、運などではなく、ましてや選ばれたからでもない。人の生死は時に不合理なものだ。

 命ある間は与えられた時間を懸命に生きる。そのことも麻央さんは伝えてくれた。とりわけ患者やその家族は、さまざまな思いで今回の報道に接しているだろう。

だからこそ、麻央さんを特別な存在に押し込めてはいけない。

 がんになっても、たとえ治すことがかなわなくても、最後までその人らしく生きられる社会を。そのために私も取材をし、発信を続けたいと思う。


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