2015_01
08
(Thu)18:39

伝えておきたいことがあるの。実はね・・・。

本日のブログは、昨日の続きである。

一夜明け、色々と考え、そして私は真実を会員さんに伝えたいと思った。伝えるべきことをあやふやにして私自身が後悔をしたくなかったことと、会員さんが今すべきことをしっかり認識すべきであると思ったからだ。

その後は、会員さんのお考えに委ねることにした。

『少しいいですか?ちょっと伝えておきたいことがあるの。昨日は、のど元まで出かかったのですが、言葉を飲み込んだの。』

『はい。大丈夫です。何でも言って下さい。覚悟は出来ています。』

『実はね。あなたのがんで腹水がたまるってことは、末期であるということなの。』『はい。そうだと思っていました。最低でも3ヶ月は持つんじゃないかと・・・。』

『主治医の先生が、去年の段階で実は後半年っと思っておられたって言ってらしたわよね。その倍生かされ本当によかったって思うの。でもね。腹水がたまったってことは、末期状態にあると思うの。』

『今は、動けるけど、次第に動けなくなるかもしれないの。だから、今、何かしたいって思うことを後回しにしないで、時間を大切に使って欲しいのよ。』

『今、最低でも三ヶ月はもつだろうとおっしゃったけど、緩和ケア病棟の平均入院日数は三週間なの。最低でも・・・・ではなく、私としては最高三ヶ月って思うのよ。』

旅立った当会会員さんは、腹水がたまり始めてお二人とも一ヶ月であった。親友は一ヵ月半。何も知らないで、いたずらに奇跡を希求することだけに限られた時間を費やしてもらいたくなかった。

会員さんは、今日、友人からの情報で東大のペプ〇ドワクチンの部署に電話を入れた。昨夜、そうすると言っていたのだ。

私は言った。『ペプチ〇ワクチンのことも以前勉強したのよ。メディアやテレビは、期待を持たせているけれど、今の段階では、まして今のあなたの体力では、ほぼ期待できないと思っている。そこに行くだけ体力を奪われる。実はこの治験は今は下火になっているのよ。』

会員さんがやろうとしていることに私は思い切って水を差した。

会員さんは、今日電話を入れたら、すぐに担当者が出たという。以前はなかなか繋がらなくて、繋がるまでに10日かかったという話を会員さんから聞いたことがある。この治験は、ランダムに選んでプラセボとペプチドに振り分けられると説明も会員さんは受けていた。

更に、腹水が溜まっているので、対象から外されるかもしれないが・・・とも言われている。それでも、彼女は検査のために東大に出向くつもりでおられた。

『私諦めてないんです。』と言った。『あのね。これは、勝俣先生のセミナーで教えてもらったんだけど、末期で体力のない状態で抗がん剤をやることよりも、緩和ケアのみを受けた患者さんの方がQOLが保てるだけでなく、生存率も伸びるというデータがあるんですってよ。』

無理強いではなく、情報として会員さんのお耳に入れた。『そうなんですか・・・。明日、こちらの病院の緩和ケア科にかかるので、腹水のことも含めて主治医に聞いてみます。』

『都内の方の病院には、来週もう一度受診する予定です。』

『〇〇さん。場合によっては、その受診日が最後になるかもしれない。転院の際に、そういうお約束(末期になったらご迷惑をお掛けしない。)を交わしたわよね。』

当初は、転院に難色を示していた都内の医師ではあったが、こちらの熱い思いを受け入れて頂いて、転院を承諾して頂いたという経緯がある。

誰しも自分の最期をすんなり受け入れられる人なんていない。患者会を立ち上げる前のがん友が、緩和ケア病棟のベッドの上で、『私ね。こんなところに入っているけど、今でも、新薬が開発されて、私に投与してくれないかなぁ~なんて、本気で思っているのよ。』と言っていた。

当会の一歩先行く先輩の話もさせて頂いた。『命のバトンをね。こうしてあなたにも手渡され、そして、あなたから、また私たちにそのバトンを渡して頂くということだと思う。あなたの後ろ姿を私たちに見せて欲しいの。』

『分かりました。ありがとうございます。明日、緩和ケアの先生とじっくりお話をしてきたいと思います。』

『がんはね。こういう状態になった場合(腹水がたまったりした場合)、本当に急変するの。急変したら、今出来ることもほとんど出来なくなるの。だから、どうか、優先順位をつけて出来るところから、大切なことを一つひとつ叶えて行って欲しいの。』

『ペプチ〇ワクチンのことを含め、腹水などということになったら、あれがいい。これがいい。と、色々とお友達や親戚から代替療法の情報が入るかもしれない。けど、効果は一切ないのよ。だから、そのようなものにだけは、手を出さないでね。』

『はい。ペプチ〇ワクチンも無料だと思ったら保険は利くが、実費だそうです。今後のこと、明日、緩和の先生とお話をしてきます。そしてまた、シャロームさんに連絡します。今日は、お忙しいのに色々とお時間を取って頂き本当にありがとうございました。』

私の取った行動がよかったのか、そうでなかったのかは分からない。でも、病院の中でのピアサポートとはまったく異なる。患者会だからこそ、代表だからこそ許される会話であった。

ただ、場合によっては、1月末に認可が下りるであろう薬剤を投与できるかもしれないと、がん専門病院の主治医からは、お話を受けておられる。

『それも含めて、先生の判断に任せましょうね。今の時間をどうか大切にね。』

会員さんは、私の言葉を多分、半分しかご理解されていないと思う。誰しもそのひっ迫感なんてない。刻々と迫りくる命の終わりが近づくにつれ、シャロームさんの言っていたことはこういうことだったのか・・・。

そこで初めて知ることになるのだと思う。会員さんも、そして自分の時の私も・・・。それでも私は、この情報はとても大切だと思っている。だからどうしても口にさせて頂いた。患者会なんだからそれが許される。


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シャロームさんにしか出来ない役目の御苦労を思います。有難う。

2015/01/08 (Thu) 20:22 | koba #- | URL | 編集 | 返信

ご無沙汰しています。
膵臓癌で亡くなった私の夫は、ひいき目なしに、模範的な聞き分けの良い入院患者だったと思います。主治医にも看護師にも無理なことは言言いませんでした。
腹水が溜まり、起き上がることができなくなり、個室に移った時に、主人が初めて、自分から主治医に「僕、どんどん悪くなっていますよね。どうしたらいいですか」と聞きました。
私は主治医がどのように答えてくれるかと、固唾をのんで待ちました。
「そんなことないですよ。がんばりましょう」と主治医は答えました。
がっかりした主人の顔を私は忘れません。
命に限りがあることを、医者の立場から説明してほしかったのだと思います。
告知から、それまでの期間、私たちが声も出せないほどに、患者や家族の気持を考えずに冷酷に病気のことを話してきた主治医は、
最後の最後に、意味のない優しい言葉を、主人にかけてしまったのです。
そしてそれは決して優しさではありません。
主治医の配慮のなさ、社会人として、また医師としての経験のなさからくる浅い対応の仕方だったのだと思います。
伝える人の気持が、伝われば「死までの時間」が勇気に変わることもあると思います。
シャロームさんの活動を心から応援しています。

2015/01/09 (Fri) 13:37 | 石森恵美 #- | URL | 編集 | 返信

Re: タイトルなし

koba様

閲覧&コメントをありがとうございます。

これでよかったのか、黙っていればよかったのか・・・
私は苦悩します。

そんな中、こうしてコメントを頂くと、ほんの少しほんの少しは、
ほっとします。

でも、たぶん、今の私のこの迷いが払しょくされる時は、
ご本人が『シャロームさん。あの時、はっきりと教えてくれてありがとう。』と
言われる時なのかもしれません。

答えも結果も、まだ先ですが、その答えが出ないままかもしれません。
それは、正解でも不正解でもなく、私に伝達できなかった・・という
ことも想定されます。

がん末期は、そういった周りの人を気遣うという気配りも出来なくなってしまう
そういうものであることを私はよく知っているからです。

2015/01/09 (Fri) 21:17 | がん患者会シャローム #CjlWd7YA | URL | 編集 | 返信

Re: タイトルなし

石森様

閲覧&コメントをありがとうございます。

石森さんの体験談は、大変、私の心に響きました。
このような事例があった・・という紛れもない事実は、

真実をまげた目先の慰めがどんなに虚しく罪であるか、
それを物語っていると思います。

石森さんは、発信性のある働きをなされておられます。
それを思った時、私は、1月9日のブログに、この石森さんの
コメントを転載させて頂きました。

事後承諾ですが、コメント欄にも実名でしたので、許されるかな・・・と
勝手に判断させて頂きました。ご容赦を・・・。

face-bookは、お休みしていますのに、こうしてブログを読んで頂けていること
とても嬉しく思います。本当にありがとうございます。

お互いの活動が祝福されますようにと祈るものです。
今年もどうかよろしくお願いいたします。

2015/01/09 (Fri) 21:24 | がん患者会シャローム #CjlWd7YA | URL | 編集 | 返信

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