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(Sun)22:56

今井雅之さんの訃報報道に、医師が抱いた違和感とは!日経Onlineより

2015年6月16日

今井雅之さんの訃報報道が生みかねない誤解

 
廣橋猛(ひろはし たけし)さん
永寿総合病院 がん診療支援・緩和ケアセンター長。2005年東海大学医学部卒。三井記念病院内科などで研修後、09年緩和ケア医を志し、亀田総合病院疼痛・緩和ケア科、三井記念病院緩和ケア科に勤務。14年2月から現職。

 まず、夜中に眠れないくらいの痛みが生じる状態というのは、適切な緩和ケアを受けられていないことが示唆されます。癌の痛みで眠れないというのは、全く疼痛緩和が図られていない状態であり、必要な鎮痛薬を使用されていないのではないかと感じました。
 
 本来、医療用麻薬を含めた適切な鎮痛薬を用いることで、癌の痛みは確実に緩和されます。緩和ケアは癌治療中であっても必要であり、少なくとも夜に眠れないくらいの痛みを容認していたとすれば問題です。

 報道の影響で、癌による痛みが緩和されないことは当たり前という認識が、世間に広まってしまうことを懸念しました。

 「モルヒネを打って早く終わらせてほしい」とおっしゃられる患者さんは確かにいます。しかし、これは誤解です。モルヒネは命を縮める薬ではなく、苦痛を和らげる薬です。適切に使用することで、確実に苦痛を和らげ、生活の質を高めます。記者会見でのこの言葉が広まってしまうことで、モルヒネへの誤解が強まってしまわないかなと危惧しました。ぜひマスコミには、この発言は誤解である旨を解説してほしかったと思います。

癌の痛みに耐え抜いたことを称える論調はおかしい

 そしてその後、訃報が報じられ、やはり適切な緩和ケアを受けられなかったのかなと感じました。報道では「モルヒネを使っても取れない痛みに耐えた」「苦しみながら壮絶死」といった言葉が並んだからです。

 本来、末期癌で亡くなる間際の苦痛もまた、しっかりとした緩和ケアを受けることで確実に緩和されます。果たして、必要量のモルヒネ(医療用麻薬)を用いていたのか、仮に医療用麻薬だけで緩和困難な痛みだったとしても、鎮痛補助薬を用いていたのかと疑問に感じました。

 また、医療用麻薬などでは取り切れない、終末期の耐え難い苦痛に対しては、鎮静という手段もあったはずです。しかし今回の報道では、癌終末期は強い苦痛に耐えるのが当たり前で、まるで苦しみに耐え抜いたことを称えるような論調のものが多く見受けられました。そして、適切な緩和ケアが受けられなかったのではないか、という報道はまるで皆無でした。

 今井さんが強い痛みや苦痛に対する適切な緩和がなされずに、苦しんで亡くなられたのだとしたら、残念でなりません。いくつもの病院を渡り歩いたという報道もありましたので、継続的な緩和ケアを受けられる環境になかったのかもしれません。

 そして、このような患者さんは、残念ながら多数いらっしゃいます。痛みは我慢するものと思い込んで、緩和ケア外来にいらっしゃる患者さんは後を絶ちません。そして痛みが楽になった後、これまで我慢していたのは何だったのだろうと喜んでくださいます。
 
 医療には残念ながら限界があり、どんな名医でも治せない病はあります。しかし、痛みは確実に緩和しなければなりません。それを怠るのは医師の怠慢であり、実力不足です。今回の一連の報道により、緩和ケアの啓発がまだ不十分であることを実感しました。自分のできることとして、様々な発信を通じて誤解を解消し、1人でも多くの患者さんの苦痛が緩和されるよう啓発していきたいと思います。


まず、夜中に眠れないくらいの痛みが生じる状態というのは、適切な緩和ケアを受けられていないことが示唆されます。癌の痛みで眠れないというのは、全く疼痛緩和が図られていない状態であり、必要な鎮痛薬
使用されていないのではないかと感じました。

 本来、医療用麻薬を含めた適切な鎮痛薬を用いることで、癌の痛みは確実に緩和されます。緩和ケアは癌治療中であっても必要であり、少なくとも夜に眠れないくらいの痛みを容認していたとすれば問題です。

 報道の影響で、癌による痛みが緩和されないことは当たり前という認識が、世間に広まってしまうことを懸念しました。

 「モルヒネを打って早く終わらせてほしい」とおっしゃられる患者さんは確かにいます。しかし、これは誤解です。モルヒネは命を縮める薬ではなく、苦痛を和らげる薬です。適切に使用することで、確実に苦痛を和らげ、生活の質を高めます。記者会見でのこの言葉が広まってしまうことで、モルヒネへの誤解が強まってしまわないかなと危惧しました。ぜひマスコミには、この発言は誤解である旨を解説してほしかったと思います。

癌の痛みに耐え抜いたことを称える論調はおかしい

 そしてその後、訃報が報じられ、やはり適切な緩和ケアを受けられなかったのかなと感じました。報道では「モルヒネを使っても取れない痛みに耐えた」「苦しみながら壮絶死」といった言葉が並んだからです。

 本来、末期癌で亡くなる間際の苦痛もまた、しっかりとした緩和ケアを受けることで確実に緩和されます。果たして、必要量のモルヒネ(医療用麻薬)を用いていたのか、仮に医療用麻薬だけで緩和困難な痛みだったとしても、鎮痛補助薬を用いていたのかと疑問に感じました。

 また、医療用麻薬などでは取り切れない、終末期の耐え難い苦痛に対しては、鎮静という手段もあったはずです。しかし今回の報道では、癌終末期は強い苦痛に耐えるのが当たり前で、まるで苦しみに耐え抜いたことを称えるような論調のものが多く見受けられました。そして、適切な緩和ケアが受けられなかったのではないか、という報道はまるで皆無でした。

 今井さんが強い痛みや苦痛に対する適切な緩和がなされずに、苦しんで亡くなられたのだとしたら、残念でなりません。いくつもの病院を渡り歩いたという報道もありましたので、継続的な緩和ケアを受けられる環境になかったのかもしれません。

 そして、このような患者さんは、残念ながら多数いらっしゃいます。痛みは我慢するものと思い込んで、緩和ケア外来にいらっしゃる患者さんは後を絶ちません。そして痛みが楽になった後、これまで我慢していたのは何だったのだろうと喜んでくださいます。

 医療には残念ながら限界があり、どんな名医でも治せない病はあります。しかし、痛みは確実に緩和しなければなりません。それを怠るのは医師の怠慢であり、実力不足です。今回の一連の報道により、緩和ケアの啓発がまだ不十分であることを実感しました。自分のできることとして、様々な発信を通じて誤解を解消し、1人でも多くの患者さんの苦痛が緩和されるよう啓発していきたいと思います。

日経メディカルオンラインより転載!


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