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(Wed)20:19

マンモグラフィー推奨は40歳以上 20~30代には「不利益」も!

2015.10.13 06:00更新

【北斗晶・乳がん告白】
マンモグラフィー推奨は40歳以上
20~30代には「不利益」も

乳がんのため右乳房の全摘出手術を受け、夫の佐々木健介さん(左)と会見する北斗晶さん。多くの女性が乳がん検診に関心を持った=3日、埼玉県吉川市(今野顕撮影)

 元女子プロレスラーでタレントの北斗晶さん(48)が乳がんであることを明らかにしたことで、乳がん検診への関心が高まっている。

乳がんは早期に発見できれば治療が可能なことが多いが、検診が推奨されるのは40歳以上。20~30代の検診は有効との根拠は示されておらず、専門家は「検診のメリットとデメリットを知った上で判断してほしい」と話す。(平沢裕子、油原聡子)

20~30代は推奨せず

 「たくさんの人に乳がん検診を受けてほしい」。乳がんのため右乳房の摘出手術を受け、一時退院した北斗さんは3日、記者会見でこう呼び掛けた。

乳がんであることを明かした9月23日のブログでも「若かろうが年を取っていようが乳がん検診に行ってください!」と訴えた。

すると、ツイッターやブログでは「私も検診を受けます」と表明する20~30代の女性タレントが相次いだ。

 しかし、聖マリアンナ医科大学ブレスト&イメージング先端医療センターの福田護院長は「20~30代の女性に検診は推奨されていないのです」と指摘する。

 国立がん研究センターの「乳がん検診ガイドライン2013年版」では、乳がん検診は2年に1回、40歳から74歳の女性にマンモグラフィー(乳房X線撮影)単独か、40歳から64歳の女性にマンモグラフィーと視触診を合わせて行うことを推奨している。

 20~30代に検診を推奨しないのは、40歳未満の有効性が証明されていないためだ。また、実際には乳がんではないのに、「疑いあり」と診断される偽陽性で無駄な検査を受けたり、確定診断まで精神的に不安になったりすることや、X線による被曝(ひばく)リスクが高まることなどで、乳がん検診による「不利益」が「利益」を上回るとされる。


乳がんのため右乳房の全摘出手術を受け、夫の佐々木健介さん(左)と会見する北斗晶さん。多くの女性が乳がん検診に関心を持った=3日、埼玉県吉川市(今野顕撮影)

 ただ、家族に乳がん患者がいる場合は発症リスクが高い可能性がある。20~30代でも、家族が発症した年齢より5年ぐらい若い時期に、マンモグラフィーや超音波の検査を受けることが勧められる。

検診で死亡減らす

 北斗さんはブログで毎年乳がん検診と婦人科検診を受けていたことを明らかにしている。検診を受けていたのに見つからなかったことから、「検診しても意味がないのでは」と疑念の声も上がる。

 しかし、がんは一定の大きさになるまでは検査で発見できないほか、見つけにくい場所にあることもある。福田院長は「残念ながら検診ですべてのがんが見つかるわけではない。

ただ、検診が推奨される世代では、検診を受けることで乳がんによる死亡を減らす効果があることが確認されている」と説明。

聖路加国際病院ブレストセンター長の山内英子医師も「がん検診は、がんになっても死亡する可能性を少なくするために受ける検査。メリットとデメリットを知ったうえで判断してほしい」とする。

 乳がんになると、乳房のしこりやひきつれ▽脇の下の腫れやしこり▽乳頭から分泌物が出る-などの症状が表れる。

山内医師は「検診を受けていても異常を感じたら、乳腺科のあるクリニックなどを受診してほしい」と勧める。若い世代でも、こうした症状があったときは受診が勧められる。

 乳がんには、がんの進行度合いによってステージ0からIVの5段階があり、0は極めて早期、IVは他の臓器に転移してる段階。早期に発見できれば治療が可能なことが多く、ステージIVでも治療して長生きすることもある。

乳がんのため右乳房の全摘出手術を受け、夫の佐々木健介さん(左)と会見する北斗晶さん。多くの女性が乳がん検診に関心を持った=3日、埼玉県吉川市(今野顕撮影)
  

リスク高める喫煙、毎日の飲酒

国立がん研究センターがん対策情報センターによると、平成23年に新たに乳がんと診断された女性は7万2500人で、女性のがん全体の2割を占める。

発症にはさまざまな要因が絡んでいるが、これまでの研究で、喫煙や毎日の飲酒、運動不足などは乳がんとなるリスクを高める可能性が指摘されている。 

福田院長は「飲酒は週1~2回でワインをグラスに1、2杯ならリスクを高めるほどではない。運動は、毎日30分もしくは2日に1回1時間の散歩が目安。過剰な運動もリスクを高める」と話している。

C.O.M.M.E.N.T

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