2016_07
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(Tue)16:35

親ががんになった、子どもに伝える?朝日新聞アピタルより

先日、小林麻央さんが乳がんで治療中であることが大きく報道されました。今回は、「親ががんになったとき、こどもに伝えるか」について取り上げてみたいと思います。

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    ・小林麻央さんは乳がん 海老蔵さん「比較的深刻」


 ご夫婦には、まだ4歳と2歳という小さなお子様もいらっしゃいます。同じ4歳児を育てる母親として、ご本人、子ども達、ご家族、親族のみなさんの生活が一変したであろうことを想像して胸が痛くなりました。

長期間にわたる入院生活で、いつも一緒にいた母親と子どもが会えなくなること。まだ小さい子ども達を日中は誰がみていらっしゃるのだろうとか、それでも夜になると母親を恋しく思って子ども達は泣いたりすることもあるだろうとか、家事、入院中のお世話、その間子どもをみる人も必要です。

子ども達を病院に連れて行き母親と会う時間をとることなどなど。それらを世間には秘密にしながらがんばられていたことで、人の手を借りることもしにくかったでしょうし、不安な気持ちを誰かに吐き出すこともなかなか容易ではなかったでしょう。

みなさんは、ご自身が小さな子どもを抱えている状況で、小林麻央さんと同じようにがんがみつかったとしたら、どうしますか。

 子ども達に、長い間会えなくなることをどのように説明したらよいのでしょうか。子ども達に与える影響についても心配でしょう。どのようにすれば、子ども達の心を守ることができるでしょうか。

 2008年から2年間、「乳がんの親とその子どものためのプロジェクト」に参加させていただきました。これは、厚生労働省科学研究費補助金(がん臨床研究事業)「働き盛りや子育て世代のがん患者やがん経験者、小児がんの患者を持つ家族の支援のあり方についての研究」の一環として行われました。

小児科医、チャイルドライフスペシャリスト、臨床心理士などのメンバーで構成されていました。

 このプロジェクトでは、「母親の乳がんを子どもに伝えるのか、伝えないのか」や「伝えるとしたら、どのような表現で、どのような配慮のもとで伝えるとよいのか」といったテーマで研究しました。

 研究の過程で明らかになったのが、親のがんを知らされないまま、「なんだか親が隠し事をしているようだ」「ぼくだけのけ者だ」といった気持ちを抱いた子どもの存在でした。

中には、はっきりとがんであることを知らされないために、「私がおりこうさんにしていなかったから、お母さんは病気になったんだ」と思い込んでしまった子どももいました。

 一方、親の側でも様々なことが起こっていました。もともと抱えていた夫婦間の問題が、がんという出来事をきっかけに表面化して、うまく乗り越えられないケース。子どもにがんのことを隠しながら生活するので、どうしても自分たちの本音を吐き出せる場が少なくなってしまってしんどくなったケース。

 「まだ小さいのだから、子どもに負担をかけてはいけない」

 「だから子どもには病気のことは秘密に」

 「家庭のことは、よそには秘密に」

 

 背景に、こんな文化があることが浮き彫りになってきました。そしてこれらの文化のために、苦しんだり、悲しい思いをしたりしてきた大人や子どもがたくさんいることがわかったのです。

 

 そこで、私たちのチームがまとめた子どもへの伝え方は次のとおりです。

 

 ● 子どもも家族のケアチームの一員として、輪に入れる

 子どもに「がん」を隠して輪から排除するのではなく、子どもも母親も父親もみんなで1つのチームになることをイメージしてください。

「こういったピンチこそ、一緒に協力して行こう」「子どもも、家族の一員として、頼りになる存在なのだ」「助け合っていこう」そんなイメージです。

 そのために、子どもにはまずがんのことを伝えます。このとき、子どもの年齢や性格、発達に応じた伝え方には配慮が必要です。まずは、

 

 ● はっきりと病気のことを伝える

 ① がんという病気であることを伝える: 風邪や水疱瘡(みずぼうそう)など子どもがよくかかる病気とは別であることを伝えます。子どもが「僕も風邪がひどくなって、お母さんみたいになるのかな」とか「お父さんも風邪を引いた。お父さんまでお母さんみたいに入院するのかな」と誤解して心配しないようにするためです。

 ② がんは人にうつる病気(感染症)ではないことを伝える: お母さんに近づいても大丈夫なんだと安心することができます。

 ③ がんになったのは誰のせいでもないことを伝える: 小さい子どもは、なんでも自分に関連づけて因果関係を解釈してしまうところがあります。そのため、「ぼくがおりこうにしてなかったから、お母さんはがんになってしまったんだ」などと誤解して、自分を責めてしまう場合もあるからです。


 ④ 具体的に何がどう変わるのかを説明する: がん治療とひと言でいっても、どのような治療法を選ぶのか、どのような症状かによって、治療にかかる期間も入院なのか通院なのかも、副作用の出方も、非常に幅広いものです。

そのため、「1ヶ月したらよくなるから」などのはっきりした見通しが持ちにくいのもつらいところです。はっきりしないと、人は一般的には不安になります。

そのため、今わかっている範囲のことを、子どもにわかりやすい具体的な場面で伝えるとよいでしょう。「ママは20日間くらいネンネしたら帰ってくるよ。しばらくはキツイからたくさんは抱っこできないけど、おひざにのせてギューって抱きしめることならできるからね」「ママは髪の毛が抜けてしまうから、帽子をかぶるね。

でもまた生えてくるの。楽しみにしててね」「おっぱいの悪い所を切ってもらうんだ。これで治るんだよ」こんなふうに、想定される場面に対して、子ども目線で具体的に伝えます。

 

 ● これまでの日常を大切にすることで安心感を保つことができる

 これまでの生活が一変してしまうことで、子どもは多かれ少なかれ動揺します。父親が家事をするかもしれませんし、祖母が手伝いに来てくれてしばらく同居することになるかもしれません。

こうしたときに、ぜひ取り入れていただきたいのは、以前の生活習慣のなにか1つでも残して、毎日繰り返すことです。決まった時間に、決まった場所で、同じように過ごすことが、大人以上に子どもの心の安定には大きく関係しています。

「寝る前にお気に入りの絵本を読む」「朝起きたらベランダの朝顔に水をやる」「お風呂であそぶ」など平凡でよいのです。いつもの何かを残してあげることで、心を保ちやすくなります。

 

 ● 気持ちを吐き出してもいいと保証する

 説明を受けたあとでも、ふとした時に子どもはいろんなことを考えます。「ママ、大丈夫かな。死ぬんじゃないかな」など、4歳頃から「死」について子どもはいろいろ考え出すものです。

子どもによっては、これまでのようには無邪気に友達と遊べなくなるかもしれません。そんなとき、前もって「心配な気持ち、辛い気持ち、寂しい気持ち、なんでも話そう。パパも話せたら気持ちが楽になるから」と伝えておきます。お互い、吐き出せる関係が理想です。

子どもと共有できれば、大人もラクになれますし、子どもの側にも「ぼくは役に立っている」という
自尊心が芽生えます。

 

 こうした伝え方のコツをまとめ、子どもに読み聞かせることの出来る絵本を作ることで、家族が話し合うきっかけとなるのではないかと考え、このプロジェクトでは絵本も作成しました。絵本には綴じ込みの新聞が入っており、子どもへの伝え方について詳しく解説しております。ぜひ参考になさってください。

 

■「おかあさん、だいじょうぶ?」

作:乳がんの親とその子どものためのプロジェクト / 絵:黒井健 小学館 2010年

写真・図版


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