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2019_03
20
(Wed)23:22

ギリギリ間に合った!

 当会には、再発・転移者の会(通称さくらんぼの会)というのがある。ランチを頂きながらのリラックスした雰囲気で、いつも和んでいる。

しかし、そこで話される内容は、深刻である。深刻ではあるが、時にはサラリと流し、時には、真剣に語り合う。

でも、いつも、私が口を酸っぱくして言っていることに、最善を期待し最悪に備えるということ!

最善とは、抗がん剤が奏効し、がんを抑え込むことが出来ること。最悪とは、抗がん剤の効果が見られず、がん細胞が暴れだした時の為の受け入れ皿のこと。

幸い、埼玉県立がんセンターの緩和ケア科(ケア病棟)は、県立がんセンターでない他の病院の患者に対しても門戸を広げて下さっている。

しかし、当然、そこに入りたい人は大勢おり、積極的治療が出来なくなってから外来予約しても、予約日まで待てない場合がある。

そうならない内に、一度、元気な内に、埼玉県立がんセンター緩和ケア外来に受診をしておくことを、皆さんには、お伝えしている。

であるにも関わらず、どうも、他人事のように聞き流していた会員さんがおられ、歩けなくなり、もう、抗がん剤もないに等しい状態でも、それでも、県立がんセンターの緩和ケア外来に予約をしていなかった。

2時間かけて何度も何度も同じことを繰り返し、今、どういう状態にあり、今後、どういうことが予測されるか、などをこんこんとお話した。

やっと、電話の相手はご理解頂き、翌日、主治医に現状(病態)をおききしたという。すると、『もし、1%しか効果のない抗がん剤でも、患者さんが望めば、医師として、それは出来ませんとは言えません。』というご返信だったとのこと。

当会には、末期になってもなおなお、抗がん剤を打ち続けた会員さんが、最後の最後で、『こんなに苦しいんだったら、死んだ方がまし。』と、私に訴えた。

もっと生きたいという思いが強く、治療をしないという選択が出来なかった会員さんの悲痛な叫びを私は、何年たっても忘れない。当会に、お二人おられた。

こういう経験があるからこそ、丁寧に何度でも、がん末期の症状などについてお話をする。今までの抗がん剤で体力や免疫力がなくなった体に、これでもかと抗がん剤を投与し続けると、

死んだ方がまし!と、思わず叫びたくなるような苦しみを味わうことになるということなのである。

前出のご相談の方も、ご夫妻揃って生きるための治療をしたい!とおっしゃっていた。しかし、私は、黙っていられなかった。早くしないと、がん疼痛のスペシャリストの医療を受けることなく、最後の最期に苦しむはめになる。そんなことは、どうしても避けて頂きたいと思った。

『死んだ方がまし』と思うような苦痛をさせたくない。その時に、中止すればよい・・・と思うかもしれないが、勿論、中止したとしても、その時のダメージが強く、結局は、命を縮めることになる。

だから、もう、効果が見込まれないと医師が判断した時には、思い切って、緩和ケア科(緩和ケア病棟)の門を叩くことをお勧めする。

しかし、現場は、患者が殺到しているので、体力に余力がある時に、早めに予約をとっておくことが大切である。それが最悪に備えるということなのである。

前出の会員さんは、ギリギリ間に合い、現在、入院待ち。自宅には帰れないので、県立がんセンターに入院するまで、現病院で看て頂ける。

今回、ギリギリで運よく間に合ったのでよかったが、あわやがん難民になるところであった。最善ばかりに気を取られ、最悪に備えられないがん患者は多い。

聞くに早く、悟りに早い者になって頂きたいと日々思っている代表の私なのである。








C.O.M.M.E.N.T

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